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レジストリ(In-Hospital Emergency Registry in Japan)

レジストリ運用規則・細則

In-Hospital Emergency Registry in Japan 運用規則

RRSレジストリ運用規則(PDF)

第1章:名称

[第1条]このレジストリは、In-Hospital Emergency Registry in Japan (IHER-J)と称する。

第2章:目的

[第2条]このレジストリは、わが国のRapid Response System(RRS)及び院内心停止(In-Hospital Cardiac Arrest: IHCA)の現状とプロセス、アウトカムの情報を継続的に収集分析し共有する学術的症例登録システムである。このレジストリは我が国のRRSの浸透と質の向上により院内心停止を減少し地域社会に質の高い医療の提供を図ること、また医療の質向上のために世界に発信する臨床研究を行うことを目的とする。

第3章:総則

[第3条]このレジストリは、日本院内救急検討委員会(英名: In-Hospital Emergency Committee in Japan/IHEC-J)が運営する。
[第4条]患者情報の守秘義務は登録参加施設にあり、登録された患者の個人情報の保護のためにこのレジストリは匿名化されたデータを使用する。
[第5条]このレジストリの登録参加施設は、日本院内救急検討委員会の審査による承認をもって、このレジストリの登録情報を研究活動に利用できる。申請・審査・承認については運用細則に従う。尚、自施設データのみの利用に関しては日本院内救急検討委員会の承認は不要である。

第4章:登録参加施設

[第6条]RRSに携わる全ての医療施設は日本院内救急検討委員会の承認のもと、このレジストリに参加できる。参加方法は運用細則に従う。
[第7条]このレジストリの登録参加施設は理事の承認をもって参加を退会できる。退会した際にすでに登録済みの情報については登録参加施設と日本院内救急検討委員会との話し合いをもって扱いを決定する。

第5章:データの活用

[第8条]このレジストリ参加施設は、RRSの発展、院内心停止の予防、医療安全の貢献に寄与する研究のためにデータを使用できる。使用方法は別途に定められた運用細則に従う。

第6章:規則の改定

[第9条]この運用規則の改定は日本院内救急検討委員会のメンバーの2/3の承認をもって行う。

附則

この規則は平成29年11月7日より発効する。

In-Hospital Emergency Registry in Japan運用細則

RRSレジストリ運用細則(PDF)

第1章 レジストリの保管・管理

[第1条]本レジストリはUMINの運営するインターネット医学研究データセンター(INDICE)を用いてデータ登録を行い、同システム上にデータの保管をする。
[第2条]レジストリ事務局はレジストリの管理に必要な時のみUMINのINDICEよりダウンロードしたデータの取り扱いを行うが、データはパスワードをかけ保管をする。

第2章 症例登録者の設置

[第3条]各登録参加施設はレジストリ管理責任者を設置する。レジストリ管理責任者は各施設におけるレジストリ管理の全責任を負う。
[第4条]レジストリ管理責任者は、オンラインレジストリの患者情報を管理するために症例登録者を置くことができる。症例登録者はレジストリ管理責任者が併任することは可能である。
[第5条]レジストリ管理責任者は、症例登録者に対して管理・監督責任を負う。

第3章 登録情報の活用

[第6条]活用の目的は、RRS、院内心停止に関する学術的な研究であることを原則とする。
[第7条]登録参加施設は、自施設データに限り、インターネットを経由して閲覧可能な登録情報(以下、登録情報という) を日本院内救急検討委員会の承認なしに前項の目的で利用することができる。ただし、登録情報の管理については、その各施設のレジストリ管理責任者が責務を負い登録情報使用者を管理・監督する。
[第8条]登録情報の公表にあたり自施設以外のデータを使用する場合はこのレジストリが出典であることを明示しなければならない。
[第9条]登録情報以外の情報(各施設の入院数、集中治療ベット数など)の活用を希望する研究者は、指定の書式を用いて申請書を作成し、 レジストリ事務局(info_IHER-J@umin.ac.jp)に提出する。研究のために登録参加施設にアンケートなど調査依頼をする場合も同様である。

第4章 新規研究の審査と承認

[第10条]登録情報の提供の承認、および新規調査依頼の承認は日本院内救急検討委員会での承認を持って最終的な承認とされる。
[第11条]前項の申請があった場合には、日本院内救急検討委員会は以下の基準により申請内容を審査する。承認された際、登録参加施設にはホームページまたはメーリングリストにて情報を公開する。
新規研究審査基準
1)研究がRRS・院内心停止予防の普及と発展、医療安全に貢献する内容である
2)研究の公益性が高い
3)このレジストリ利用の必要性と非代替性か高い
4)提供による個人または第三者の権利侵害がない
5)50例以上の症例登録をしており、申請時に継続的に症例登録を行っている。
6)研究テーマに相応な貢献をレジストリに対して行っている
[第12条]新規研究の審査は、日本院内救急検討委員会が行われる際に同時に行われる。開催頻度は年1回以上を原則とする。申請数が多い場合は審査までの期間が延長することがある。

第5章 登録情報の提供と保管

[第13条]活用を承認された登録情報を研究代表者に提供する。個人情報保護の観点から、施設名・登録者・登録情報内の個人を同定できる情報については原則提供できない。研究で施設規模など施設に関する登録情報が必要な場合は区分化するなどし、匿名化した上で提供される。
[第14条]登録情報の活用を承認された研究者は、承認された目的、方法以外に登録情報を利用してはならない。研究デザインの変更が必要な場合は再度申請をする必要がある。また承認された研究の共同研究者以外に登録情報を譲渡・貸与・閲覧させてはならない。
[第15条]登録情報の活用を承認された研究者は、登録情報の管理に関する誓約書をレジストリ事務局に提出する。
[第16条]登録情報の活用を許可された研究者は、承認を受けた範囲、及び項目についてのみ提供を受けるものとする。保管方法については各施設の倫理委員会の方針に従う。

第6章 新規研究の公表

[第17条]登録情報の使用承認がされた研究についてはホームページに掲載する。また発表が行われた場合は、その旨もホームページに掲載する。
[第18条]登録情報の提供を受けた研究者は、事務局に登録情報受領書を提出する。
[第19条]登録情報の活用期間は、研究計画書に明記される期間に限る。研究期間を延長したい場合は再度申請する。

第7章 研究結果の発表

[第20条]登録情報を発表する際は「レジストリを用いた研究に関する規定」を遵守する。
[第21条]「レジストリを用いた研究に関する規定」の改正は、日本院内救急検討委員会のメンバーの2/3の承認をもって行われる。

第8章 提供された登録情報の管理

[第22条]提供された登録情報の管理責任は、登録情報を活用する研究者にある。
[第23条]日本院内救急検討委員会は、必要に応じて提供した資料の保管状況等について立入検査し、または報告を受けることが出来る。
[第24条]登録情報を活用する研究者は、前項の検査・報告に協力しなければならない。
[第25条]提供された登録情報の管理に違反があった研究者は、速やかに複製された登録情報の全てを消去し、提供された磁気・光学媒体などを日本院内救急検討委員会に返却しなければならない。

第9章 不服申し立て

[第26条]審査結果や提供された登録情報の返還請求に対し不服のある者は、日本院内救急検討委員会に不服申し立てをすることができる。
[第27条]日本院内救急検討委員会は、前項の申し立てを受けた場合、審査結果や提供した登録情報の返還請求について再審査する。

第10章 手数料

[第28条]新規研究申請にあたり現在は手数料は発生しない。今後運営維持の目的で手数料を請求する場合は日本院内救急検討委員会での承認が必要である。

第11章 細則の変更

[第29条]この運用細則の改正は、日本院内救急検討委員会のメンバーの2/3の承認をもって行われる。

附則

この細則は、平成29年11月7日より発効する。

2022 年 4 月 26 日 改定

日本院内救急検討委員会